ワセリンは乾燥肌の人が使うことでかゆみを抑える効果が期待できると言われている薬品です。
しかしワセリンは石油蒸留時に重油から分離したもの、もしくは蒸留後の残油を精製したものであり、原料が重油でできているため、肌に塗っても平気なのだろうか、乾燥肌の症状が悪くなるのではないか、色々な不安を感じる人も多いのではないでしょうか。
たしかに原料は原油ではあるのですが、原油を高純度に精製して製造が行われた医薬品の一種であり、イメージしている物とはまったく異なり、安心して利用することができます。
乾燥肌はもちろんのこと、皮膚炎やアレルギーなどでバリア機能が低下している状態でも使えると言います。
肌はバリア機能があり、外部から侵入するウィルスやその他雑菌を守る働きがありますが、アトピー性皮膚炎の症状を持つ人は、このバリア機能が著しく低下しているため、ちょっとの刺激で強いかゆみを生じてしまう、肌の状態が良くならなくなるなどのデメリットがあるわけです。
またバリア機能が低下すると、肌本来の潤いを維持する能力も低下してしまうことになります。
ワセリンは肌の表面にある天然保湿因子と呼ぶ組織のサポート役を担うことができると言われており、保湿因子は肌への保湿効果を与えてくれる嬉しい物質ですから、乾燥肌の人がワセリンを使うことで肌への潤いを期待することができるわけです。
肌への潤いを与えてくれる化粧水や美容液もありますが、これらの化粧品類は角質層まで浸透するのに対し、ワセリンは肌の表面に留まるのが特徴です。
さらにワセリンには保湿剤などような添加物が含まれていないため、肌への栄養を与える効果や肌を潤わせる効果は期待できません。
しかしながら埃などの刺激から肌を守る役割があり、肌にある保護膜の代わりを担ってくれるなどのメリットを持ちます。
尚、皮膚科などでも処方して貰うことができるので、添加物などが入っていないものを使いたい人にお勧めです。