毎日風呂に入ってシャンプーで頭を洗っているから衛生的に問題はないのに頭皮がかゆい、というときには皮脂欠乏性皮膚炎になっているかどうか調べてみましょう。
皮脂欠乏性皮膚炎というのは、肌を守るための皮脂が足りないために起きる皮膚の疾患です。
皮脂というのは、テカって見た目が悪いし毛穴に詰まってしまうこともありますが、肌を外敵から守るための肌バリアには欠かせない要素です。
それが足りなければ、無防備になった肌の奥深くまで細菌やホコリ等が入り込み炎症を引き起こしてしまいます。
炎症はかゆみをもたらすヒスタミンという物質を生み出します。
そのため肌が荒れて赤くなったり激しいかゆみなどの症状が出てしまうのです。
最初はかゆみがあるけれども、頭皮の状態は少しひび割れや粉が吹いているという程度で赤みも控えめです。
しかし炎症がひどくなってくるとかゆみも激しくなり、それに耐えきれずに手で掻きむしってしまうことで肌の状態が悪化してしまいます。
そうして赤く腫れる湿疹となり、ひび割れている部分が剥がれ落ちてしまうのです。
そうなると夜もかゆみに悩まされて眠れなくなることもあります。
その状態が長く続くと、刺激によって出来たメラニン色素が定着してしまい頭皮の黒ずみにつながります。
皮脂欠乏性皮膚炎となったときには症状を悪化させないためにも、頭皮はけっしてかいてはいけません。
それから皮脂が足りなくて肌が乾燥していることがそもそもの現任なのですから、保湿性のある頭皮ケアローションなどを用いると改善されます。
病院にいって炎症を鎮める抗炎症剤を処方してもらうのも解決方法の一つです。
それから皮脂が足りなくなるのは、加齢や栄養不足といった原因も考えられますが、洗浄力の強いシャンプーを利用していることも影響します。
かゆみの原因が衛生状態にあると思い、丁寧に洗えば逆効果です。
頭皮に優しい洗浄力の弱いシャンプーに切り替えることで、症状が治まるかもしれません。