乾燥肌の状態になるとかゆみが生じやすくなるのは、肌のバリア機能が衰えて外部からの刺激を受けやすくなるためです。
化粧水を使用した際にしみるような感覚やかゆみを感じるほどに乾燥がひどい場合には、化粧水は使わずにワセリンや低刺激のクリームなどで肌を保護し、水分の蒸発を防ぐようにします。
このように乾燥肌がひどい場合には通常のスキンケアはできなくなりますが、紫外線対策は必要です。
一般的なUVケア化粧品が肌に刺激になってしまう場合には、パウダーファンデーションで肌を保護するようにします。
洗顔の際には石鹸をよく泡だてて、泡で優しく洗うようにするのがポイントです。
ワセリンやクリームのみのスキンケアは、肌が落ち着いてくる1週間ほどを目安に続けるようにします。
肌の保湿には潤いを与える成分が多く含まれているクリームや美容液が向いていますが、その種類は様々です。
それらの保湿力は種類によって大きく異なるため、十分に潤いをキープできる成分が配合されているものを選ぶようにしましょう。
保湿力が最も高い成分はセラミドで、水分を挟み込んでキープする性質があります。
セラミド以外に、レシチンやスフィンゴ脂質もこのタイプです。
この次に保湿力の高い成分としては、ヒアルロン酸やコラーゲンが挙げられます。
これらの成分は、湿度が下がっても水分を抱え込むようにしてキープするのが特徴です。
他にもアミノ酸やグリセリン、NMFなどの成分もありますが、これらには水分をつかむ性質があるものの保湿力はあまり高くありません。
このため冬場のように湿度が低いと潤いをキープする力は下がってしまうため、乾燥肌対策としては不向きです。
セラミドはさらにヒト型、動物由来、植物由来の3種類に分類できるようになっています。
このうちもっとも保湿力が高いのはヒト型で、肌のセラミドを補えるのが特徴です。
またヒト型と言っても、酵母などから生成されています。
動物由来は馬の脊髄から取られる馬由来のものが多く出回っており、植物由来はこんにゃくやコメ、トウモロコシなどから抽出されるものが多数です。